持論

ゐゑ〜ゐ。


今日も書く。今日は一番好きな平成ライダーに関して。


オーズ!


クウガと僅差ではあるが、オーズだ。クウガはドラマが素晴らしく、病的に練り込まれた設定も本当に物凄い。平成1作目にして最高傑作という説もわかるし、オーズを凌駕する部分も沢山あるのだが…完全に大人向けのクウガ。やはり仮面ライダーというコンテンツは、子供に向けてのものであってほしいのと、あとは個人の思い入れだ。


オーズのテーマは「欲望」。


人は誰しも欲望を持っている。赤ん坊は産まれた瞬間、欲しい!と言って泣く!それは何より強いエネルギー!欲望の具現化の怪人グリードと、そのグリードの力を利用して戦うオーズ!欲望の力の結晶、コアメダルを巡って両者、そして人間は争い続ける!


そんな感じ。! が多すぎた。この、ともすればドロドロとしたテーマを上手く料理して、子供向け番組に仕上げていたのが良かった。子供だまし、ではない子供向け。これは簡単ではない、ヒーロー番組は教育番組、というもちおが好きな言葉があるが、やはりライダーは正しく、子供の味方、お手本でいてほしい。


もちおは悪役好きだし、自身大人で、大人向けのドラマも好きだが、ライダーにはそうしたスタンスで居続けてほしいのだ。その上で子供も大人も楽しめるもの、となるとこれは一筋縄ではいかない。ちょっと紹介しよう。


主人公の火野映司(演・渡部秀さん)は、政治家の息子で富裕層。善良な性格で、世界中で人助けに奔走していた。しかしある時、中東の紛争地域で、武装勢力に懇意にしていた村ごと人質になってしまった。


親の働きかけと、多額の身代金を払う事によって自身だけ助かり、村人達は映司の目の前で炎に包まれる。帰国した映司は、政治家一家の親や兄の人気取りに利用され、悲劇は美談として語られた。


以来、映司は自身の欲望を失い、家を出て母方の姓を名乗り、各地を放浪している…。


重すぎるわ!


いる⁈こんな設定いる⁈これは中盤で明らかになる主人公のバックボーンなのだが、だから欲望の器たるオーズになれたのだとか、いい奴なのに妙に渇いた印象なのはそのせいかとか、大人も納得の内容、この練られた設定がドラマやキャラそのものに深みを与えた。子供たちにとってはギリギリ理解の範疇か。


それでもゴタゴタし過ぎず、東日本大震災で放送回数が減ってもめげず、テーマをブレさせる事なく素晴らしい最終回を迎えた。こういう総合的な評価が高い。キーアイテムのメダルのジャラジャラ感も楽しい。


クウガの総合的な評価も当然高いのだが、怪人の殺人がリアルすぎたり、被害者が多すぎ(5,000人をこえる)て話がシリアスに振り切りすぎている。インパクトも面白さも申し分なし、しかし仮面ライダーというコンテンツで考えた時に、オーズはバランスがいい。


語りすぎた。でも次回に続く。